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くし刺しにしちゃーうゾ★← 主に創作物を書いていく予定。気まぐれで版権物も書くかもね。
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あの、先に謝っておきます。申し訳ございませんでしたあああああああ(スライディングDOGEZA)
染井さんにユンファさんぼっこにしていいって言われたんでほんと・・・ルーカ・・・お前・・・
マカロンにぶち当たって滅せよ!!!!
貴様ぁ女性になんてことを!!!
※やったのはあなたです

染井さんのアルフォンソさんとユンファさん、最後のほうにしばさんのアラミガさん
名前だけたまがわさんの桜花ちゃん、しゃしゃしゃんのヴィルぽん様、
ゆずさんのギリアくん、硝子さんのアシュレイさん
をお借りしております。

※確認途中なので加筆修正するかもです・・・。

十字は橙色に煌いていた。
 
「ルーカくんはぁアルさんのナイトだからぁ、三回戦のアルさんチームのぉ、ルーカくんの役割はぁナイトにしたよぉ」と、ルーカ本人の許可を取らず、極彩色の髪が眩しい女性・アルフォンソは、特徴的な鼻に掛かった間延びする声に歓喜を滲ませ、事後報告をした。
しかも他の参加者や周りの者に好きなだけ言いふらした後で、だ。
ルーカに逃げ場はなかった。
 
その1・桜花と口論となり、軍の施設の一部を少し・・・少し破壊した罰で、前髪を七三分け(一時は黒髪に染めるという話もあったが、全力で阻止した)、普段大幅なアレンジをしている、制服をカッチリと着せられた。そしてその状態で、桜花と一緒に一週間トイレ掃除をするはめとなった。その様子は当然周りに散々笑いのネタにされた。
その2・訓練を抜け出して食堂に現れるギリアに食事を提供したら何故か「ママ」と言われる。
その3・普通に食事を提供したはずなのにヴィルフリートを餌付けしてしまっている。
その4・アシュレイが暇だと称して無理やり訓練させられる。
等、まだまだあげられるのだが、ルーカは人と関わりすぎていた。
そのせいかどうかはっきりとわからないが、異能の制御装置を首につけている状態でも、ルーカは自身の異能を制御しきれないと感じることが多くなった。
ルーカの異能は大鎌―先端には大きな十字架のようなものがついており、その片側から刃が伸びている―を召喚するものなのだが、刃がついてない反対側の先端には、エネルギー弾を放てる銃口がついている、遠近両方を兼ねそろえた高性能な反面、暴走をしやすい。
十字架中央にある十字の模様が赤に近づくほど暴走の危険がある。
 
 
「だからっ参加したく・・・っなかったっつーのにッッ!!」
ルーカは黒い世界の中で、黒い蔓のようなものに、体をがんじがらめにされていた。全身の力を使ってもがいても、ほどける様子は一切ない。この感覚には覚えがあった。前に、衛兵から食堂へと異動する原因を作った、異能の暴走の時もこの場所に来た。おそらくは自分の精神世界なのだろうとルーカは推測していた。
前回は暴走しているとき、ルーカは自分が何をしているのかわからなかったが、今回は勝手が違うらしく、目の前には映画館にあるような大きなスクリーンで、暴走時に何をしているか見られる、というよりも見せ付けられているようだ。
くぐもって聞こえる『アンタよくもぉ・・・・・・!壊してやるうううううッ!!』と叫ぶ、怒り狂った『ルーカ』の声。白みがかった画面が移りだされるのは、鎌が空を斬る光景だった。
 

Sono il nemico.

 
途中「ルーカくん聞いて聞いてぇ!ホンウちゃんがねぇ友達になってくれたよぉ!」と嬉々とした様子のアルフォンソに対し、「うるせぇ!試合中に無駄口叩くな!」と怒号を飛ばし「はぁ~い・・・」という暢気なやりとりをしながらも、ルーカはキングのアルフォンソの支持に従い、軍サイドの鍵の場所に近づく敵を退くべく、運営が突貫で設置したと思われる小さな照明に、ぼんやりと照らされた廃墟を駆け抜けて、あるマスにたどり着いた。そのマスは、塀が朽ち果て、白い壁は所々剥がれ落ち土を被っている今は見る影もなくなってしまっている邸があった。金目の蝶番だけが剥ぎ取られ、重そうな扉が半開きになっている。
「これでとっとと引きな!そこの優男!!」
その邸の屋根の上から、褐色の肌と髪、ショートパンツから伸びる長い足が美しいリョン・ユンファの奇襲にあった。突如、大量の水風船がルーカの頭上に放たれたのだ。ユンファの異能によって、中の水の温度が上がって膨張し、熱でゴムが溶け、パァン!と一斉に弾けてルーカに大量の熱湯が降り注ぐ。液体は、斬り伏すことも、エネルギー弾で弾くことも出来ない。ルーカはなすすべなく大量の熱湯を被った。
「さぁ、それ以上やけどしたくなかったら帰った帰った!!」
しっしと犬猫を追い払うような動作をしたユンファの姿がぼやける。右手が勝手に頬を撫でる。肌にできた水泡を手の触感でわかった瞬間、ルーカの意識は足元から引き摺り下ろされた。
 
 
空を斬った鎌から放たれた風圧は、衝撃波となりユンファに襲い掛かる。
ゴォォオオオオオオと轟音と土煙を上げて屋根が崩れ落ちていく。それを見届ける前に画面が暗くなる。
ゴッ!
「・・・!?ぅいってぇ!!」
突然襲った左肩の骨に響く激痛にルーカは身悶える。目の前には右足を振り上げたユンファの姿。この激痛は十中八九彼女の足技によるものだろう。
『もういっちょくらいな!』
間をおかず続けて、遠心力を活かした強烈な回し蹴りを繰り出す。
「ぐ・・・」
右脇腹の鋭い痛みを感じたのと同時に画面が砂嵐になる。
ガッという音と腕の感触で、どうやら回し蹴りを受け止めたことがわかった。
砂嵐が引いて画面に映っていたのは、驚きに目を剥くユンファ。まさか受け止められるとは思っていなかったのだろう、『な・・・っ!?』と漏れた声は震えていた。
焦りに満ち始めたその顔に拳を叩き込み、続いて腹を蹴飛ばし、ユンファは悲鳴をあげる暇なく数メートル吹っ飛ばされ地を滑った。よろけながらも立ち上がり、顔を上げた彼女は、口の中を切ったのか、艶やかな唇の間から一筋血が流れていた。
「この・・・っベッラの顔と腹になんてことを・・・・・・っ」
周囲には隠しているが、大変フェミニストであるルーカは画面に映る光景に憤りを感じた。躍起になって、黒い蔓を引きちぎろうとするがびくともしない。そうやってルーカが蔓と格闘している間にも状況は悪くなっていく。
『アハハハハッ!よくも・・・よくもルーカにやけどさせたな・・・殺してやるッ!!』
狂喜を滲ませた『ルーカ』の声に、勝てる見込みはないと悟ったユンファは逃げようと背を向けた、が
『ああっ!』
彼は逃げようとするユンファの滑らかな髪を鷲掴み、彼女の華奢な体を地面に叩きつけた。そして容赦なく大鎌の柄で右足を殴りつける。
ゴギッという鈍い音が聞こえた。
『あ、あああああああっ!!』
足が折れた激痛で強気な彼女の顔が歪み、痛ましい悲鳴を上げる。
『いちいちうるさいなぁッ!その汚い声を出す喉を潰してやるよッ!!』
動かない足を引きずりながら、後退するユンファの顔がアップで映し出される。絶望にゆれる赤銅の瞳に、大鎌を構え、狂喜を滲ませた笑みを浮かべた『ルーカ』の姿が、鮮明に映し出される。
「やめろ・・・やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
その叫び声は届かない。
黒い笑みを絶やさずに大鎌を大きく振りかぶる『ルーカ』。焦りがルーカを苛む。
『・・・カくぅん!ル・・・ぅん!』
「ッ!?声・・・・・?」
この闇の世界に突如現れたルーカを照らす一筋の光。それは忽ちルーカの体を戒めていた黒い蔓を忽ち枯らしてゆく。パキッという音と共に黒い世界にヒビが入る。
大鎌が振り下ろされる。
『ルーカくぅん!』
この声は・・・・・・
「アルフィーネ!」
世界は白く塗りつぶされた。
 
 
まだ目が覚めたばかりで取り戻しきれていない腕に、ルーカは全神経をかけた。刀身を反転し、首に向かっていた軌道を下にずらす。普段ならなんてことない動きに腕が悲鳴を上げるが、かまってなどいられない。目をきつく閉じ、視覚に使う分の神経も腕に集中させる。
「ウ゛オオオおおおオオおおおオおおおおおっっっ!!!」
まるで悪魔に取り憑かれたような叫びだと、ルーカはどこか冷静な頭の隅で思った。
ドガッという左肩に響く鈍い音と共に、「う゛っ」と呻き声を漏らして、ユンファは地を転がり、ぴたりと動かなくなった。ルーカは大鎌を返還し、慌てて駆け寄り、ユンファの滑らか髪をさけ、首の脈を確認する。生きている音が手のひらに伝わる。
(よかった・・・打ち所が悪かったんじゃないかと・・・・・・)
ルーカはほっと息をついた。
「そこまでよ。彼女に手を出すのはもうおしまい」
「っ!?」
いつの間に来たのだろう。声がしたほうを辿ると喪服を連想させる黒い衣装を身にまとった運営のアラミガがマスの中へ入ってきていた。ルーカは思わず手を引っ込めユンファから離れると、腰を強調させた凛とした歩きで、アラミガはユンファの傍に近づいた。
何をするのかわからずルーカは呆然と彼女を見守っていると、突如現れたボックスに包まれ、ユンファの体が浮いた。
「あたしの異能・施錠(ロック)便利でしょう?」
ルーカが驚き絶句していると、紅に彩られた艶かしい唇に笑みを零れさせながら、アラミガが種明かしをした。
そのままルーカに背を向け、施錠(ロック)で浮かせたユンファを連れて去ろうとしたアラミガは「あ」と言葉を零し、振り返ってこぶしを突き出した。
「忘れるところだったわ。手、出して?」
「あ、ああ」
素直に手を差し出すと、アラミガの白い手のひらから金色の星が落とされた。
「がんばったご褒美よ」
紅色の瞳が妖艶に笑う。
「くれぐれも追いかけて、相手の腕を切り落とすようなこと、しないでね?」
今度は振り返らずにその言葉を残し、来たときと同様、アラミガは悠々とした体で、優雅に去っていった。
 
アラミガから手渡された金色の星を呆然と眺めていたルーカに通信が入る。
『ルーカくん大丈夫ぅ?びっくりしたよぉ。ホンウちゃんがいくら呼んでもルーカくん聞こえてないみたいだったからぁ・・・』
「・・・呼んでたのか?」
ルーカはあの空間で、あの映画館のスクリーンのような画面に映っていた者の声しか聞こえなかった。ルーカの元に届いたのは
『ルーカくんにぃ『無駄口叩くな!』って言われてだけどぉ・・・心配になって呼んじゃったよぉごめんね?』
このアルフォンソの声だった。
「いや・・・・・・助かった・・・・・・グラッツィエ」
『ルーカくんはぁ頑張って敵の駒を倒してくれたからぁこっちに戻って休んでて?声がとぉっても疲れているように聞こえるよぉ』
「ヴァ・ヴェーネ。撤退する」
甘ったるい声の中に不安の欠片を見つけ、ルーカは素直に退陣することにした。
何故あの時、アルフォンソの声は届いたのか。
胸にわだかまりを抱えたまま、ルーカは試合終了のその時まで思考の海に沈むことになる。
 
 
(チーム自体は負け。敵の駒を倒したので、ルーカに☆+1)
 

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